2014年7月17日木曜日

2014.7.12-13 立山


嫁さんが先週末に訪れた立山のレポートを書いてくれたのでご紹介いたします。




2014.7.12-13 立山

先日、映画「春を背負って」を見てきました。
とてもほっこりする内容で、無性に山が恋しくなり、舞台となっている立山に行ってきました。

今回は、室堂のみくりが池温泉に1泊し、周辺の山を散策。

1日目 みくりが池温泉~一ノ越~雄山~大汝山~富士ノ折立~大走り~みくりが池温泉
2日目 みくりが池温泉~雷鳥沢キャンプ場~新室堂乗越~奥大日岳 手前まで(ピストン)


室堂へは、夜行バスで向かい朝7:00に到着。
都会の蒸し暑さが嘘のように、すがすがしい空気と澄んだ空に迎えられました。

みくりが池に映る立山が美しい


室堂ターミナルから一ノ越に向かう道は、まだ雪が残っていましたが、とても歩きやすくアイゼンがなくても歩けました。


一ノ越から雄山に向かう道は雪はなく、たくさんの登山客でにぎわっていました。


雄山神社では常に神主さんがいて、500円の頂上登拝料を払うと、ご祈祷してくれます。


無事の登山を願ったら、「春を背負って」の舞台である大汝休憩所に向かいます。

夏毛にかわりかけている雷鳥にも出会いました。(写真がぼけてしまいましたが)


15分ほど歩いたら、大汝休憩所が見えてきました。


手前にある大汝山にタッチしたら、休憩所まで下って小休止。
休憩所の玄関には、映画で使用された小屋の看板が飾ってありました。


中には、ゴロさんみたいなオーナーも。。

いよいよ映画の世界に入って、愛ちゃんさながら富士ノ折立に向かいました。

そしたら・・・

見つけちゃいました!映画で出てきたアノ場所!

というわけで、春を背負ってごっこも大詰めです。

亨ちゃんとゴロさんと愛ちゃんはここから夢が見えたのですよね。

と思いを馳せながら記念撮影したのですが、帰って確認したら違っていました。。。

次回への持ち越しですね。

この場所からは、こんな景色が広がっていました。

私が、登山を始めて間もない頃、
初めてこの景色を見て、言葉にならないくらい感動したのを覚えています。
地球にはこんな景色があるのかと・・・

それと同時に、なぜか、ヨーロッパの山はきっとこんな感じなんだろう、とも思いました。


昨年、初めてヨーロッパの山に行きました。
オーストリアのレッヒという町。

山あいの谷に町があり、登山者たちはみな町のホテルに宿泊して、
散歩だったり、数時間のトレッキングだったり、
いろんな楽しみ方ができる山岳リゾートでした。
日本でそんな遊び方ができるところはどこだろうと考えていて思い出したのが立山。

室堂の散策コース、立山縦走、高原バスに沿った美女平~室堂コースなど、
気分に合わせて様々なコースが楽しめる立山はヨーロッパのリゾートみたいな遊び方ができるなと思います。


さて、話はもどって、今回は別山にはいかず、手前の大走りから雷鳥沢キャンプ場に下りました。
途中までの尾根はよかったのですが、最後の急な下りが一面の雪。

私はアイゼンをつけて慎重に下っていたのですが、
みなさんストックだけで下っていました。
技術を身につけないとと反省しながらも、久しぶりの雪に興奮しながら歩いていると、
キャンプ場の脇の斜面でスノーボードを担いでいる人を発見!


楽しそうな斜面を横目に登って振り返った景色

下ってきた大走りはちょうど中央あたり。
一番左が雷鳥沢です。

春の立山もまた来たいな。

キャンプ場を通りすぎたら、あと少しでゴールです。


みくりが池温泉に到着。
歩いた後は、名物の自家製チーズケーキとコーヒーでまったりとした午後を過ごしました。
テラスから見える奥大日岳があまりにもきれいだったので、明日のコースは奥大日岳に決定です。


コーヒーブレイクしたあとは、ゆっくり温泉に入りました。

部屋は相部屋ですが、男女別ということと、一人一人カーテンで仕切られているので女性一人でも快適です。

ごろごろしながら、食堂に置いてあった「春を背負って」の小説をよみながら夕飯を待ちました。


夕飯は、山小屋というより温泉旅館。

こちらは立山の郷土料理「壷煮」

とても美味しく、ぺろりと全部頂いてしまいました。


食事の後は夕日を待ちながら、テラスでまったり。


大日岳に沈む夕日

夕日が反射して美しい立山


歩いたあともとっても素敵な時間を過ごすことができました。



翌日、
晴れる予定だったのですが、午前中から雨、午後に向けて悪くなる予報に変わってしまいました。
午前中は雨も風も弱そうだったので、できるだけ早く出発していけるところまで歩いてみることにしました。

雷鳥沢キャンプ場の分岐点を通って、奥大日岳を目指します。
木道はところどころ雪で埋まっていますが、このあたりは平坦な道でサクサク歩けました。

しかし、立ちはだかる雪の壁・・・
途中、階段が作られていて助かりました。


1時間ほど歩いたところで、雨がぽつぽつ・・・
できるだけ早く歩いて先を急ぎます。

と、この時期に見ごろのキヌガサソウに遭遇。
比較的低い標高のところに咲く花でとてもかわいいので大好きな花です。
最近あまり出会えていなかったので思わず声をあげてしまいました。
「キヌガサソウだ♪」


この辺りは花が豊富で、イワカガミ、ミツバオウレン、チングルマ、エンレイソウ、サンカヨウなど、
7月の花がたくさん見られました。

葉が開き始めたものや木の新芽もたくさんあって、新緑の時期の登山の醍醐味を味わえました。


進行方向左手には、富山に下る道が見え、その下の沢もスケールが大きくて圧倒的な景色です。


来た道を振り返ってみると、室堂や剣岳の絶景が目に飛び込んできました。


本当に景色がいいコースです。

しかし、雨と風が強くなってきて、
ゴールまであと1時間くらいのところで、引き返すことにしました。
奥大日岳は目の前なんだけど・・・

結局4時間ほど歩いて、みくりが池に戻り、冷えた体を温泉で温めてでてきたら、
視界ゼロ、台風並みの突風が吹き荒れていました。

早く帰ってきてよかった。。。


初めて訪れた時と同じ感動を味わうことができた今回の立山。
まだまだ歩きたいコースはたくさんあるので、また天気がいいときに訪れようと思います。